Q and A

 43.ヘモグロビン尿とミオグロビン尿を鑑別するBlondheim塩折法のミオグロビン検出感度を教えて下さい。

    先日、血中CPK高値で血中ミオグロビン定量値 570ng/mlの方のミオグロビン定性尿検体が提出さ
    れBlondheim塩折法にて実施したところ陰性の結果でした。
    この結果から、Blondheim塩折法は感度が低すぎて他施設では今はもう定量法に移行して実施され
    てないのかと思い、検出感度を知りたいと思いました。

                                            (千葉県F病院 Nさんより)
 質問の回答

 
 43.Blondheim塩折法のミオグロビン検出感度について

 A. Blondheim塩折法の検出感度は文献を調べましたが不明です。

    Blondheim塩折法が陰性となる可能性として、血中ミオグロビンを測定してから尿が提出されるまでの
    時間差がなかったかと、尿の保存が適切であったかがあげられます。

    心筋梗塞の場合ですと血中ミオグロビンは7〜10時間でピークに達し、24〜48時間以内に正常化します。
    血中ミオグロビン測定の翌日に尿を採取したのであれば、すでに低値となっている可能性があり、尿へ
    の排泄も微量となっていることが考えられます。

    また、ミオグロビンは光により分解されますので、尿を遮光して保存する必要があります。患者自身が採尿
    し、速やかに提出された場合はあまり影響がないと思いますが、導尿をしている患者の場合では遮光が行
    われておらず、ミオグロビンが分解され、偽陰性となる可能性があります。

                                                   (文責:都臨技一般検査研究班)

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