20.扁平上皮に細菌がくっついている、クルーセルと背景の細菌の両方を合わせた、尿沈渣標本での 細菌所見を取る場合の評価方法について 尿中に出現する細菌は、外尿道口付近の常在菌、腸内細菌、膣内のデーデルライン桿菌に由来します。 尿路感染症の起因菌としては、ご存知のとおり大腸菌が最も多いです。 クルーセルにつきましては、付着している桿菌がガルドネレラであると判定できれば、細菌性膣症を示唆 する重要な所見となりますが、背景に散在している桿菌との鑑別は困難です。 報告形式については尿沈渣検査法2000に準じ、強拡大視野(400倍,HPF)での鏡検結果を下記に示す基 準により定性表示で記載することが望ましいと考えます。 付加価値として、出現している細菌が桿菌なのか球菌なのかをコメントすることもよろしいのではないで しょうか。 報告形式 − :0 ± :数視野に散在 1+:各視野にみられる 2+:多数あるいは集塊状に散在 3+:無数 (文責:都臨技一般検査研究班) |表紙に戻る | 質問コーナーに戻る |